自動運転技術を学ぼう!自動車先進国ドイツの最新テクノロジー
2010年代、自動運転というキーワードは、自動車を趣味とする人以外でも広く知られるところとなりました。ヨーロッパや日本、アメリカの自動車メーカーやサプライヤーは、2020年を目処に自動運転の実用化を目指していて、その進捗状況は報道機関向けへの試乗会などで、しばしば公開されています。またメーカーによっては、段階的な自動運転を既に実用化しているとアナウンスしている場合もあります。
しかし、具体的に自動運転が何を実現するかということについて正確に把握している人は、少ないかもしれません。この記事では自動運転が目標としているところ、そしてドイツの自動車メーカーとサプライヤーがどのように取り組んでいるのか、また行政とどのように連携を取っているのかについて解説します。
自動車の自動運転の考え方と特徴

自動運転とはすなわち、人間が行っていた運転操作を、機械が代行することを示します。鉄道や船舶、航空機の分野では古くから実用化されてきた自動運転ですが、自動車においては、その導入が長く進んでいませんでした。その背景には、自動車の運転の複雑さと、自動車に搭載する上での、物理的・コスト的な上限がありました。
自動車の運転操作は自動車の運転は加速と減速、そして左右への転舵のみで成り立っているので、二次元的で単純なようにも思えます。しかし、実際の運転では、路面の起伏、横風、信号機、他の交通、人の飛び出しなど、複雑で偶然の要素も多い外部からの影響が加わり、これらをフィードバックする必要があるため、自動運転に求められる技術は、鉄道はもちろん、飛行機などと比べても決して低くありません。
さらに自動車は価格が鉄道や飛行機に比べて安く、自動運転のために機器を載せられるスペースも限られています。そのため自動運転を実現する上では高いハードルがあったのです。しかし、長い時間をかけて、自動運転は実現に向かっています。
自動運転の沿革
自動車の自動運転のハードルは高いものの、自動運転に近付けるための試みは、古くから行われてきていました。
原始的な自動運転(1950年代〜1980年代)
クルーズコントロール

広大な国土で長距離を移動する北米の道路環境では、自動車の運転は単調なものとなり、交通量が少ない場所を走る機会も多くあります。そこで1958年、クライスラーはアクセルから足を離しても一定車速を保てる、クルーズコントロールを世界ではじめて採用しました。原始的ですが、アクセル操作の部分を、自動運転化することに成功したのです。
オーバーン

混雑したドイツの道路事情で効率よくバスを走らせるために、1970年にはドイツでオーバーン(O-Bahn)と呼ばれるシステムが実用化されました。これは日本語ではガイドウェイバスとして知られるもので、案内軌条が設置された専用道路に、対応したバスを走らせることで、非常に物理的な手段ですが、ステアリング操作を廃することができたのです。
このような単純なクルーズコントロールやオーバーンは、今日では自動運転として括られることはあまりないかもしれませんが、これらの技術は後の自動運転のための基礎のひとつになりました。特にオーバーンについては、物理的な案内軌条に代わり、磁気センサーや路面上の案内線を読み取って操舵を行う、電波磁気誘導式や光学式の運転方法が研究されることになります。
ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)の登場(1990年代)
1990年代に入ると、コンピューターの演算速度が上がり、これまでよりも小型かつ低コストで、複雑な制御が可能となりました。自動車には積極的に電子制御が採用されるようになり、その波は、40年近い歴史があったクルーズコントロールにも及んだのです。
前の車との距離を測定して加減速を行うACC
1995年、日本の三菱自動車は上級車種のディアマンテで、前車との車間距離を赤外線レーザーで測定して、速度制御を行うクルーズコントロールを世界ではじめて実用化しました。これまでドライバーの指示に従うのみだった自動車が、はじめて自律的に自分の速度を制御するようになったのです。
さらに1998年にはダイムラー・クライスラー(当時)が、はじめてディストロニックと呼ばれる、ブレーキに介入するタイプのクルーズコントロールを登場させます。これまでアクセル制御だけだったクルーズコントロールに、ブレーキも要素として加わったというのは、極めて画期的なことでした。このような車間維持機能を持つクルーズコントロールは、アダプティブ・クルーズコントロール(ACC)と呼ばれるようになります。
ACCへのサプライヤーの取り組み
1990年代終わり頃になると、ヨーロッパ、日本、アメリカの各自動車メーカーは、自社単独開発、もしくはサプライヤーとの共同開発により、ACCの開発を進めました。
2000年代前半ごろの主なサプライヤーとしては、
などが挙げられます。
このうち、コンチネンタルはダイムラー・クライスラーと、ボッシュはBMWと、TRWはVWグループと共同開発を行っていました。中でもダイムラー・クライスラーは古くからボッシュとの共同開発を多く行っていたので、パートナーがコンチネンタルという意外性は、自動運転時代にサプライヤーと自動車メーカーの関係が大きく変化していくことを予感させるものでした。
アメリカでのムーブメントから現在へ(2000年代〜)
2003年から2007年にかけて、アメリカでは国防総省の研究機関であるDARPA(Defence Advanced Research Project Agency)が3度、自動運転技術の競技を主催しました。この競技は、自動運転が単なる快適な運転や贅沢のための道具ではなく、安全性を向上させるための有用となる可能性がある技術であるという認識を広めることになったと言われており、各社はますます自動運転開発を進めるようになりました。
また、この競技に参加したスタンフォード大学やカーネギーメロン大学の技術者は、その後Googleに在籍、自動運転車の開発を行っています。この流れにヨーロッパや日本のメーカー、サプライヤーは追従、激しく競合したり、ときに提携しながら、自動運転は次世代の自動車開発のキーワードとなったのです。
参考URL:DERPAによる自動運転

最近話題の自動運転技術は昔から研究されていたとは知りませんでした。実用化にはまだ数多くのハードルがありますがそのうち昔想像していた未来の車が道路を走ると思うとワクワクします!
自動運転研究の歴史について。大変、興味深く読ませて頂けました。
ちなみに、自動運転自動車はAuto ohne Fahrer
http://www.dw.com/de/auto-ohne-fahrer/a-18727866
法整備の観点では、事故を起こしたときの責任の所在が難しそうですね。
さすがドイツといえばベンツと言われるほど自動車産業が発展していると思いますACCすばらしい開発だと本当に思います。現在でも一部自動運転になっています。ドイツは早いうちから取り組んでおりベンツのCMをみるとうっとりすることがあります。
自動にすることで非常に便利になりますが、人としてすべき判断が鈍るようになると思います。「おさきに」「どうも」などということもなくなるのでしょう。人に対して、車より弱いものに対する対応はコンピュータでは止められないことがあるでしょう。
すべてを自動化するのではなく、突発で対応しなくてはならないことは今まで通りが良いと思います。
高度自動運転の技術が確立されて、ドライバーが不要となると、今まで車関係の仕事、たとえばタクシー運転手、ものを配送する人、バス運転手、自動車教習所で働く人の職を奪ってしまわないだろうか?
なんでも機械に頼るというのは、あまり勧められない。機械は故障する必要はあるしそれを修理するのは人間だから。また、自動車の場合、急な出来事たとえば、人の飛び出しなどのような急な事態に臨機応変に対応できるかどうかが疑問。所詮、機械は機械、人間が機械を操るのであって、機械によって人間が支配されてはいけない。
自動運転は2020年が一つの目標らしいです。ということは東京オリンピックで、マラソンの先導車あたりから実現するのでしょうか。ドイツはもうISOの策定に動いている(さすがに自動車王国)のですね。日本では個人的に、ステレオカメラのスバルを応援したいです。
アウトバーン走行を自動運転にするというのはよいでしょう。高速道路は比較的自動運転に向いているし、運転者の誤操作が大きな事故に結びつくので、事故防止には効果がありそうです。
高度自動運転が速く実行されてほしいなあと思います。そしたら交通事故も減ったり免許もいらなくなるでしょうから。
車関係の仕事がなくなるといっている人もいますが、実際それは仕方のないことですし将来、仕事の約半分がなくなるといわれていますから。
別に車関係の人達だけが仕事がなくなるというわかではないです。
自動運転技術に関しては、車校の人も言ってたけど人を殺めてしまった場合に誰が責任をとるかってとこにも問題があってなかなか難しいらしいけど、上手くいけば事故が今よりも格段に減るものだと思う。
事故が減り、環境負荷が減ってくれると良いですね。人間が介在するとどうしても事故が起きてしまうのでしょう。
車の自動運転について考えてみましたが、自動運転は採用するべきではないと思います。車の運転に実力がなく、自動運転に依存しても、事故は避けられないんじゃないのかと思ったからです。たとえば、人をひいたり、車とぶつかったりという事故が起こっていく中、自動運転でも前に車や人がいたら簡単に止まるとは思えません。
ドイツの自動車産業はワーゲンの不正があったとはいえ、世界をリードするものでしょう。
自動運転は交通事故を減らすという社会的にも意義が大きいことだと思います。
日米ともども競い合ってより安全な自動運転技術を構築してほしいものです。
さすがドイツです。いつか何もしなくていい日が来るのを心待ちにしています。
ドイツは先進国ですね。人々の安全を考えて自動運転の世界に切り替わることはまさに神です。
コンチネンタルというメーカーはタイヤメーカーから自動運転技術で世界有数のメーカーに生まれ変わって世界のトップを走ってます。日本はZMPが上場延期なったりして大丈夫でしようか。
夢のある技術ですね~
アメリカのTVドラマ「ナイトライダー」が現実のものに。自動運転技術開発はドイツメーカーに頑張って欲しいものである。話は変わって、自動車外装に関して、一体型のクリアレンズ、クリアカバーは欧州発だと聞いたが、情けない話である。太陽光の差し込み角度によって、対向車や歩行者から非常に見えにくい場合がある。デザインより安全性を重視するべきと思う。欧州の一部の学者による研究もある。方向指示器用黄色カバーやその独立カバーを採用したからといって、どんな不都合があるのか?車づくりの基本に立ち返って貰いたいものである。
自動運転技術はどんどん進歩していますね。それをいかに安全に利用していけるかがポイントだと思います。
前の車との距離を計って速度を調整。。。これは是非日中の高速道路で使わしてもらいたい!!
どうしても日中の高速道路は睡魔に脅かされる。。。
そういえば、レンタカーした時に、休憩しなさいって車が教えてくれた!!あれはどこのメーカーやったやろ。。。