日本とは大きくちがうドイツの学生の進路

ドイツの学生の大学卒業後の進路は?

大学の在学期間が短くなっているドイツ。では大学を卒業したらどんな進路に進んでいくのでしょうか。

卒業後なにをする?http://de.statista.com

合計で100%ではないようなので、複数回答があった統計だと思われます。あくまで意識調査なので、現実の数値となるとまた差ができるかもしれませんね。

大学で学士取得を取得した人の進路としては、77%が進学、22%が就職、2%が無職となっています。日本の一般的な「大学卒業者」に当りますが、77%が進学希望ってすごいですね。

単科大学、ユニバーシティではなくカレッジで学士を取得した人の進路は、進学が53%、就職が50%とほぼ半々。それでも進学派の多さに驚きます。

大学でディプロマ、マギスターを取得した人、イメージ的には大学院卒業の人たちですね。その人たちの進路は進学が33%、就職が87%。

単科大学でディプロマ、マギスターを取得した人の進路だと、進学が14%、就職が87%となっています。

ディプロマやマギスターは取得に時間がかかるので、進学よりも就職が優勢になるようです。

この統計を見ると、学士制度を導入して在学年数を短縮できたのは事実ですが、多くの人が進学を希望しているようです。それならば大学卒業者の平均年齢だけが下がってもあまり意味がありませんね。

卒業後、海外で働きたい人の割合は?

多くの人がさらなる進学を希望するドイツ。ですがいずれは社会に出ます。

大陸続きのヨーロッパ、さらにEUのパスポートを持っている学生たちは、ドイツでの職探しにこだわる必要はありません。九州の学生が東京で就活するのと同じように、ドイツの学生がフランスでの就職を目指す場合もあります。

大学卒業後、海外で働きたい?http://de.statista.com

海外で働くことに関して、13%が予定がある、51%が場合によると答えており、海外で働くことにポジティブな回答をしている人が64%となっています。25%がたぶんないだろう、11%が未定、未回答となっています。

約半数が「場合による」と答えていることで、国や言語に囚われずに自分の理想のキャリア像に合う職をさがしていることがわかります。ドイツ語はヨーロッパでは便利ですし、大学卒業者の多くは英語を話せるので、どの国かというのはあまり気にならないのでしょう。日本とは考え方が大きくちがいますね。

ドイツの学生はどんな道を歩む?

日本は新卒ブランドがあるので、多くの学生は大学3年生になってから徐々に就職活動をはじめ、一定の期間内に内定をもらうことが多くなっています。

ですがドイツにはそのような就活の概念はありません。そのため単位が取れたとき、もう充分学んだと思ったときに大学を卒業します。卒業のメドが立ってから就職先を探すのが一般的です。

学士の内容を理解し、それでも学びたいという日とが修士に進むわけですが、ドイツでは多くの人が修士への進学を希望しています。職人文化であるドイツでは、専門知識に特化したいという考えが根底にあるのかもしれませんね。

大陸続き、さらにはEU域内という土地柄なので、ドイツ国外での就職を視野に入れている人も多く、これもまた日本の学生と大きく異なる点ですね。

不安定なEU社会のなかでも大きな力を持っているドイツ。そのドイツの若者がどんな道に進んでいくか、世界中から注目が集まります。

1 2

この記事へのコメント 14

  • まいける のプロフィール写真 まいける より:

    日本では特に理系学部では、就職が厳しくなると進学希望者が増えます。いずれにせよ、日本では大学は就職のための単なるハク付け感が高いのは問題です。受け入れる企業側でも大学での専攻などまったく無視して配属を決めることも多く、やはり教育改革が必要だし、企業側ももっと大学教育に対する支援を行うべきでしょう。

    10
  • Zenn のプロフィール写真 Zenn より:

    「学士から修士への進学が多数派、ドイツ国外での就職に抵抗がない」日本の大学生とはまったく違いますね。大学入学がゴールみたいな日本は、進学でも就職でもなんか幼く見えますね。

    7
  • kimura12548 のプロフィール写真 kimura12548 より:

    日本でも専門性の高い分野では、修士への進学は多数派です。
    医学部や薬学部の6年制の学部に限らず、大学の教育過程自体が6年間いることを半ば前提で組まれています。
    また、修了後の就職先になる企業も、基本的には修士卒以上を募集条件にしています。

    「大学は4年間だけ」「入学すれば卒業は簡単」が多数派という事実が悲しいですね。
    と考えると、世界各国の教育レベルを一律に大学進学率とかで評価するのも微妙ですね。

    6
  • ゆうちゃん のプロフィール写真 ゆうちゃん より:

    確かに。学生でも働いている人も居るし、就職を見据えて学生期間にインターンをする人も多いし、多様性がある気がします。より実力社会なのかもしれないですね。

    5
  • kisetu-ju のプロフィール写真 kisetu-ju より:

    日本は入学が大変だと言われており全く逆ですね。国家試験をうけるために猛勉強し卒論を書けば、意外に学校は卒業できます。しかし就職してどれだけの人が即戦力になるでしょう。やはりそれを考えるとドイツのように卒業できない方がしっかり勉強でき知識を得るのではないでしょうか? 大学にはいったらokではなく、しっかりと専門性を学んでほしいものです。

    5
  • keiichi0218 のプロフィール写真 keiichi0218 より:

    日本が異常なのではないのだろうけれども、ドイツのほうがより目的のある学生が多いように見えます。日本では大学での専門性といっても医療を除けば、就職した後はあまり生かされない気がします。いわば就職予備校という感じでしょうね。

    3
  • ren misaki のプロフィール写真 ren misaki より:

    環境がまったく違うのでなんとも言えませんが、日本でも同じようにしようとすると、企業だけに留まらず一般家庭の考え方まで変えていかなければいけませんね。

    2
  • シルバー のプロフィール写真 シルバー より:

    学士と修士を取り入れることによってこんなにも変化するとは思いませんでした。日本では大学の学部を卒業することが出来れば学士は貰えるので考えたこともなかった。これからドイツは就職の平均年齢・仕事の改革がより一層進むと思われる。

    2
  • 横塚まこと のプロフィール写真 横塚まこと より:

    教養の深い国民が増えますね。ドイツの哲学者や医学を日本が取り入れた時代からドイツはインテリジェンスの先進国だと思います。

    1
  • ルーナ のプロフィール写真 ルーナ より:

    日本の大学制度も、学びたい人は誰でも学べるように、入試はもう少し優しくして、進級や卒業のための単位認定を難しくした方が良いのでは?

    1
  • hirokin888 のプロフィール写真 hirokin888 より:

    ドイツ哲学の研究者になりたかった。。残念無念。。

    1
  • あおい のプロフィール写真 あおい より:

    日本と比べると、教育制度が格段に違いますね。こうした違いから日本に生まれてきてよかったなと実感しました。

    0
  • yusuke のプロフィール写真 yusuke より:

    EUの大学では修士の立ち位置は日本とは違いますね。
    さっさと卒業する人は確かに多いイメージです。

    0
  • iudex のプロフィール写真 iudex より:

    無理に就職に就いてもらう年齢をわざわざ下げる努力をしやんでも、学生さん達は日本と違って、やりたいビジョンが結構明確な人達多いんでそんなに心配することはないかなと、個人的には思います。自分の周りだけかもしれませんが><

    0

感想・意見をみんなと共有しよう!!

雨宮 紫苑 のプロフィール写真
ドイツでジャーナリズムを学んでいます。ライターとして生計を立てるべく、目下奮闘中。ドイツ発のニュースや海外生活情報などをお届けしています。


関連記事

このページの先頭へ

Social Media Auto Publish Powered By : XYZScripts.com
ツールバーへスキップ