東西格差の実態!ドイツは未だに分断状態
東西ドイツ統一の罠
第二次世界大戦後、ソ連とアメリカは対立を続け、ついに冷戦へ。そして1949年、ドイツは分断され、西ドイツと東ドイツが建国されました。その翌年、首都ベルリンは壁によって分断。その状態はなんと40年も続き、1989年、ベルリンの壁崩壊。1990年にやっと「統一国家」としての姿を取り戻し、「ドイツ連邦共和国」となりました。
……という歴史は、多くの方がご存知かと思います。ですが知っていましたか? 実はドイツ連邦共和国は、東西ドイツを統合したものではなく、西ドイツが東ドイツを吸収して「統一国家」になったのです。
現在のドイツの正式名称は、「ドイツ連邦共和国」。東ドイツの正式名称は、「ドイツ民主共和国」、西ドイツの正式名称は「ドイツ連邦共和国」でした。つまり東西ドイツ統合は、東ドイツの消滅であり、西ドイツの支配だったのです。
分断されていた国が統一されたからめでたしめでたし、とはなりませんでした。後に崩壊するソ連に支配されていた東ドイツと、資本主義国家として名を馳せているアメリカに指導されていた西ドイツとの間では、長い間に築かれていた大きな亀裂がありました。
旧東西ドイツの埋まらない亀裂
ドイツが分断されていたことによって起こった、西ドイツと東ドイツの隔たり。それは統一から25年経った今でも完全に埋まったとはいえません。たとえば、人口の変化。1990年から2008年までの人口の変化は、このようになっています。

赤い部分は旧東ドイツの州、青色は旧西ドイツの州です。旧西ドイツは全体的に人口が増えていますが、旧東ドイツはのきなみ人口が減っています。
平均寿命も、男性は旧西ドイツが0,3歳、女性は1,3歳東ドイツより長くなっています。また、夫婦として暮らしているのは、旧西ドイツで76%、旧東ドイツで56%。それにひきかえ、シングルでいるのは旧西ドイツで17%、旧東ドイツで27%となっています。(参考:DESTATIS)
他にも宗教を信じているか、外国人比率はどうか、というところでもちがいが見られています。
同じドイツという国になっても、長い間「ちがう国」とされていた東西ドイツ。なかなか亀裂は埋まりません。日本でも「東日本西日本」、と使いますがそれはただの地方ですよね。、ドイツにとって「東ドイツ西ドイツ」というのは、ただの地方ではなく、東ドイツと西ドイツに分断されていたそれぞれ別の国を思い起こす言葉なのです。
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日本だって、地方と都市部で同様な傾向が出ています。ドイツの場合には統合時に旧東ドイツが低所得地域であったためにどうしても旧西ドイツに経済が偏っていくという傾向になってしまいます。しかし、今後例えば日本でコールセンターが沖縄に設置されているようにコストの安い地域に労働集約型の企業が立地するなどという形で徐々に是正が進む可能性もあります。一方で日本や韓国、中国のように都市集中と言う形で二極化がさらに進んでしまう可能性もあります。この状態を東西格差で片付けるのは少し偏った見方ではないでしょうか。
とても興味深い統計です。20年以上経ってもまだ東西の差は埋まっていないのですね。
とはいえ、最近西ドイツから東ドイツからへの人口純増数がプラスになったというニュースも見たので、今後の東ドイツの発展に注目ですね!
まいけるさんのコメントの通りだと思います。
日本の地方と都市部の格差は本当に大きいと、地方に住む私は感じています。
ドイツ国家がどのように格差問題を解決するか、はたまた解決できないのかは、大変興味深いところです。
そういえば、ベルリンの壁は東ドイツ側の方の間違った発表がきっかけでうっかり崩壊したんでしたっけね。(^。^;)トリビア…
画像の信号機、アンペルマンは東ドイツの産物ですね。
最近では、東ドイツのノスタルジックな感情?を抱き、懐古するようなムーブメントもあるようです。
首都ベルリンでは、近年家賃の上昇などにより、比較的値段の安い東ドイツに移住する人が年々多くなっており、西ドイツに移住する人数を上回ったというニュースを先日みました。ドイツ全体ではまだ東西で格差がありますが、その最前線とも言えたベルリンの状況は変わってきてるようなので面白いですよ!
西ドイツが東ドイツを吸収した統一国家というのに驚きました。そして
その格差が未だに埋まらないとは。。今後の具体的な打開策等に注目してこれからも
ドイツのニュースを見たいと思います!
東と西が統一されてドイツ経済は好調だったので東のほうでも経済は潤っていたのかなあと思っていましたけど東と西で格差があるとは思っていませんでした。しかしドイツ統一で国がうまく回っていることでもすごいと思います。北朝鮮と韓国が今更統一されてもうまくいかないでしょうし
日本でいうところの地方と都心部みたいですね。完璧に統合していくというのはどうしても家庭ごとの経済状況などによって難しいのではと思います。
裕福な人はなるべく周りも裕福でトラブルのない地域住みたがりますし。
やはり、骨折みたいに。一度折れたものは治ったように見えても、しばしば痛みとかが出やすいのでしょうか。完治してほしいですね。
大学生の頃東西ドイツの分裂から統合に至るまでを少し勉強しましたが、今でも東西でこんなにも違いがあるとは思いませんでした。
これらの格差について、ドイツの政府はどう考えているのかが気になります。
日本の地域でも部落であったり暴力団であったり、地位や格差で人を差別したり毛嫌いするので、東西ドイツどころか東は東の中、西は西の中でも対立はあると感じますよ。そもそも日本のなかでもあいりん地区の人間と世田谷区の豪邸にすむ人間が融和出来ますかね、住み分けはどこにでも存在するかと思われます。
街や道路の整備は進んでいるので、見た目には格差はわからない。でもとにかく仕事がない。仕事を求めて西側へ行ってしまう。
雇用創出が一番の鍵になっていることはわかるけど、ほんとに難しいみたいですね。
考えてみたら日本の過疎地域も同じ問題を抱えてますよね。
ベルリンにいて、西ドイツであった地方からの出身の人は確かになんか分かる様になりました。まだまだ格差が残っているんですね。
当時私はまだ幼かったのですがニュースで見たベルリンの壁崩壊のシーンはインパクトがあったので不思議と覚えていました。何の事かよくわからずテレビを見ていましたが今になって実態を知り複雑な思いです。
東と西がこのまま悪化すると、ドイツは内戦続きになると思います。
ドイツは、第二次大戦で敗戦後、一からやり直して今の欧州での地位を築き上げた、日本が学ぶべきことの多い国だという印象を持っていました。そんなドイツでも第二次大戦の名残である西ドイツ・東ドイツの問題を抱えているのですね。
ベルリンの壁を壊すシーンをテレビで目にしました。統一されることがとても大きな事件であり、当時はとても新鮮でありこれからとてもよい関係が持てるであろうと思いました。時間をかけていけば、いいとこどりでとてもいい国になっていくと信じています。
興味深い統計です。東西の格差がこんなに違うことに驚きました。
日本の「都市部」と「地方」とも似ていると思います。
今後、ドイツ政府が格差解消のために、どの解決策を考えるか興味深いです。
崩壊は89年だから、もう解消されていたと思っていましたが、まだまだなんですね。少しびっくりです。27年ほと経過してもダメですか。。
地域格差があるのはどこも同じ。
日本だって結局は首都圏だけ。
日本でいう都心と地方との違いがありますね。