ドルトムント~サッカーが盛んなハイテク産業の街~
サッカーが盛んなハイテク産業の街
ドイツ西部のノルトライン=ヴェストファーレン州に属するドルトムント。ルール地方の中核都市のひとつで、ライン・ルール地方への東の玄関口とも言われています。
最近では、サッカーで活躍する香川真司選手が所属するチームの名前「ボルシア・ドルトムント」として知っている人も多いと思います。この街は現在は、IT、バイオ、マイクロ/ナノ・テクノロジーなどのハイテク産業の街として躍進中です。半導体のエルモス、送電会社アンプリオンはこの街に本拠地を置いています。
また近年、街の南部ヒューデ地区の再開発プロジェクトが注目を集めています。ティッセン・クルップ社の溶鉱炉と製鉄所があった場所で、2001年に工場が閉鎖されたため、市によって再開発案が検討されました。西側にはナノテクノロジーのサイエンス・パークが建設されることになり、東側には辺りを流れるエムシャー川をダムでせき止めて「フェニックス湖」が作られました。湖に面してマリーナ、オフィス、高級住宅街が整備され、近隣にはレストランやカフェが立ち並び、小売店などの商業施設も立ちました。

ホテルの建設計画も出ています。さらに湖の南と西側には3.2キロメートルに及ぶ歩道とサイクリング道路がつくられ、北と東側は環境共生型のエコロジー・ゾーンとなる予定です。週末や天気のよい日にはすでに、大勢の人で賑わう憩いの場所となっているようです。巨大な工場跡地が、人々の新しい生活空間へ。産業構造転換の成功例として、今後国際的に知名度が上がっていくことでしょう。
「シンジ・カガワ」でつながるドイツと日本
最近一番の人気となっているこの街の観光スポットは、「ズィグナル・イドゥナ・パーク」旧名称「ヴェストファーレン・シュタディオン」、サッカー場です。ボルシア・ドルトムントのホームスタジアムでもあります。収容人員8万3千人を誇り、ドイツでは最大、ヨーロッパでも屈指の大規模スタジアムとなっています。
さらに最大の特徴は、全て立見席で2万5千人収容できるホームゴール裏のスタンド。ここ一番という重要な試合では「殺気立った」とも表現されるホームチームのサポーターが、怒涛の応援で敵チームを圧倒します。

何よりもサッカーが大好きで大切に思っている人が多いこの地方の人々です。そして、香川選手が復帰して空前の盛り上がりを見せているボルシア・ドルトムント。街の人々が大好きなサッカーで活躍する日本人・香川選手のおかげで、特に最近は日本人皆に好意的で親切です。
ドルトムントのファンは世界最大の観客動員数を誇っています。
商業や工業とスポーツが合わさった文化は素敵です。