ドレスデン ~エルベ川沿いの壮麗なバロック建築の都~

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エルベ川沿いの壮麗なバロック建築の都、半導体と自動車産業の街

ドイツの東の端に位置するザクセン州の州都ドレスデン。人口52.5万人の大都市です。チェコとの国境にも近く、陶磁器の街として有名なマイセンも近くに位置します。

街を横切るように流れるこのエルベ川周辺の美しい緑の景観は、かつてこの街とともに「建築と自然の完璧な調和」と評され、世界文化遺産に登録されていたこともありました。その後、利便性のためにこの川に架けられた近代的な橋が景観を変えたとして、世界遺産からは登録を抹消されてしまいましたが、それでも基本的な街の美しさに変わりはないことはこの街の人々皆がよく知ることです。

旧東ドイツ時代の頃から、この街と周辺地域は、半導体開発と電気・電子産業の拠点となっていました。当時の東ドイツ政府は電子・半導体産業を重視しており、この地に多額の資金を投入して研究開発と人材育成に力を入れていたためです。東西ドイツ統一後には、旧西ドイツ側の半導体関連企業が多数この街に進出しました。

筆頭はシーメンスで、その後分離して子会社となったインフィニオン・テクノロジーズに引き継がれています。アメリカのAMDの半導体製造部門が独立したグローバルファウンドリーズもこの街に製造拠点を置いています。日本からは、早くからキャノンと東京エレクトロンが進出し、半導体製造装置の供給とサービスを行っています。

この街とその近郊には、半導体関連のマイクロテクノロジー、ナノテクノロジー、ソフトウエア、アプリケーション、スマートシステム、エネルギーシステムなどの製造、製作、関連サービスなどかかわる企業、機関、大学などが300も集まっています。半導体関係の研究開発拠点ともなっており、ドレスデン工科大学、フラウンホファー研究所、ライプニッツ研究所など多数の学術・研究機関が企業と連携しています。

さらに、ザクセン州は、ドイツ国内で最も早く自動車産業が発達した地域のひとつで、現在でも州の工業生産の20%を占める重要な産業となっています。ただ、旧東ドイツ政府は乗用車生産には力を入れなかったため、東西ドイツ統一直後のこの地の自動車製造技術は、世界水準には及ばないところまで遅れてしまっていました。しかし、多くの自動車メーカーが新規工場の設置にあたって、自動車製造の伝統のあるこの地を選んだことで、この地の自動車産業も復活しました。

この街には、フォルクスワーゲンがグローサーガルテン地区に最高級車フェートンの組み立て工場を設立しました。壁面がすべてガラス張りの「ガラスの工場」とも呼ばれるこの工場は、近未来的な外観で人気の観光スポットのひとつともなっています。

フェートンの組み立て工場https://commons.wikimedia.org

州政府も、この分野の育成・促進には力を入れており、外国からの部品・関連用品メーカーの進出も活発です。

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新しい半導体開発プロジェクト「Horizon2020」

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Gnolly のプロフィール写真
秋田県出身。IT企業に約20年勤務。海外旅行好きが高じ、ニューヨークへ単身留学した経験で人生観が変わる。退職後は「自分が本当にやりたかったこと」と向き合い、次なる夢を実現すべく、自身のライターとしての可能性を模索中。幅広いジャンルの記事に取り組んでいる。


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