ドイツ自動車主要サプライヤーまとめ
目次
- 1 Robert Bosch GmbH(ボッシュ)
- 2 Continental AG(コンチネンタル)
- 3 Continental Emitec GmbH(コンチネンタル・エミテック)
- 4 Elektrobit Automotive(エレクトロビット・オートモーティブ)
- 5 HELLA(ヘラー)
- 6 ThyssenKrupp AG(ティッセンクルップ)
- 7 ThyssenKrupp Bilstein(ティッセンクルップ・ビルシュタイン)
- 8 ZF Friedrichshafen AG(ZFフリードリヒスハーフィン)
- 9 ZF Sachs(ZFザックス)
- 10 Webasto SE(ベバスト)
- 11 BBS
- 12 GETRAG(ゲトラグ)
- 13 RECARO(レカロ)
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誰もが認める自動車大国ドイツ。
フォルクスワーゲン、メルセデス・ベンツ、BMWといった名だたる自動車メーカーが有名ですが、その影の立役者という言える自動車パーツサプライヤーも忘れてはいけません。
主要なドイツ自動車サプライヤーを本記事でまとめていますので、ぜひご覧ください!
Robert Bosch GmbH(ボッシュ)
- Tier1相当のサプライヤー
- 年商700億ユーロ
- バッテリーやエンジン関連の各部品、各種電子制御等の製造
- 世界各国の自動車メーカーに供給、アフターマーケット向け販売
ボッシュの沿革
ボッシュは1886年に当時25歳のロバート・ボッシュが、精密機械と電気技術作業を行う作業場を、シュトゥットガルトに開設したのが発祥です。当初は電気装置の組立や設置、修理の事業を行っていましたが、歴史的なマグネトー式低圧点火装置の製造を機に、自動車サプライヤーとしての道を歩み始めました。
ボッシュのロゴのアンカーマークは、このマグネトー式点火装置の断面図をモチーフとしています。20世紀以降、高圧点火装置をはじめ、スパークプラグ、ヘッドライト、オルタネーターなど、自動車用電装品のラインアップを拡大、スターターや、自動車用バッテリーで、今日に続く自動車の基本形の礎となりました。

ボッシュの近況
前述の各種自動車部品に加えて、近縁は急ブレーキでもタイヤをロックしないアンチロックブレーキシステム(ABS)、発進時にタイヤを空転させないトラクションコントロールシステム(TCS)、旋回中の自動車の出力やブレーキを制御する横滑り防止装置(ESC)などの電子制御システムを開発、世界中の自動車メーカーに供給しています。
現在は世界最大のサプライヤーに成長し、世界50ヶ国以上、約340の子会社で事業を行っています。2015年の売上は700億ユーロに達します。
Continental AG(コンチネンタル)
- Tier1相当のサプライヤー
- 年商392億ユーロ
- タイヤの開発と製造、各種ゴム産業、各種電子制御等の製造
- 世界各国の自動車メーカーに供給、アフターマーケット向け販売
コンチネンタルの沿革
1871年創業のコンチネンタルは、タイヤを中心としたゴム産業メーカーとして発足しました。その後、ブレーキ、パワートレイン、各種システムなどの開発と製造を行うメガサプライヤーに成長しました。

コンチネンタルの近況
パワートレイン部門とタイヤ部門の主要2部門を中核とし、また多数の子会社を保有しています。売上高は392億ユーロを上回ります。近年は積極的な企業買収や事業取得を行っており、例えば2016年3月にはアメリカのAdvanced Scientific Conceptsから、自動運転のためのイメージセンサー部門を買収ました。
サプライヤーとしての売上規模は2015年現在ボッシュに次ぐ2位、また主要事業であるタイヤのシェアは2015年現在世界第4位に達します。また、2008年には売上規模の小さなシェフラーから敵対的買収を仕掛けられ、最終的にシェフラーに実質的な身売りをすることになりました。
シェフラーは一時期、コンチネンタル株の75%を保有していましたが、しかしこの買収劇はシェフラーの経営状況を悪化させ、負債軽減のために段階的に株を売却、2014年現在は46%まで低下していますが、依然としてシェフラーとの資本関係は継続しています。両者は資本提携の一方で、ハイブリッドカーのための48Vの電源システムの開発などを共同で行っています。
Continental Emitec GmbH(コンチネンタル・エミテック)
- Tier1、2相当のサプライヤー
- 排気ガス浄化装置等の製造
- 主に欧州で各社に部品供給
- コンチネンタルの完全子会社
コンチネンタル・エミテックの沿革
エミテックは元々はイギリスのGKNとコンチネンタルとの間で折半出資して発足した合弁会社で、メタル担体などの各種触媒関連部品や、ディーゼル微粒子除去フィルター(DPF)、尿素を用いた排ガス浄化システム(AdBlue SCR)の関連部品やシステムの開発、製造を行っていました。2014年にコンチネンタルは、GKNが保有するエミテック株50%を取得し、完全子会社化しています。
Elektrobit Automotive(エレクトロビット・オートモーティブ)
- Tier2相当のサプライヤー
- 電子制御部品・システムの開発と製造
- コンチネンタルの完全子会社
エレクトロビット・オートモーティブの沿革
元々はフィンランドに拠点を持つエレクトロビット・コーポレーションの子会社で、ドイツの拠点でした。これを2015年7月にコンチネンタルが買収、自動運転のためのシステム開発を睨み、拡張現実(AR)を用いたヘッドアップディスプレイの開発などにも着手しています。
HELLA(ヘラー)
- Tier1相当のサプライヤー
- 年商58億ユーロ
- 自動車用燈火類の開発と製造
- 欧州、中華人民共和国の各メーカーに供給、アフターマーケット向け販売
ヘラーの沿革
ヘラーはサリー・ヴィントミューレが1899年にリップシュタットで創業した自転車・自動車のヘッドライトメーカーであるWMI(Westfälische Metall-Industrie Aktien-Gesellschaft)に端を発します。1908年のアセチレンランプ発売を機に、HELLAの屋号用いるようになりました。
ヘラーの近況
1990年代からは東欧や中国にも積極的に進出、合弁企業の設立や現地工場の稼働により売上を伸ばしています。ヘッドライトでは最新のLEDタイプのものを開発、各メーカーの高級車に採用されており、一方でハイマウントストップランプや室内の読書灯といった小さなライトも製造しています。
また近年は各種センサーなどの開発も行っており、オートライトなどのライトに関わるセンサーはもちろん、空調やパワーステアリングのセンサーも製造しています。近年の売上高は約50億ユーロで、自動車用照明事業で世界シェア12%、欧州シェア34%を獲得しているほか、各種センサーでもシェアを伸ばしています。
創業以来独立を保っており、2014年にはフランクフルト、ルクセンブルグの両証券取引所に上場を果たしました。
Schaeffler AG(シェフラー)

- Tier1、2相当のサプライヤー
- 年商89億ユーロ
- 各種ベアリング、自動車用クラッチの製造
- 欧州を主に、世界中の自動車メーカーに供給
シェフラーの沿革
シェフラーは2003年にINA、FAG、LuKの3社によって設立されたサプライヤーのグループで、シェフラー一族の同族企業です。
中核となるINAはベアリングのメーカーとして1946年にゲオルグ・シェフラーにより設立されました。VW等への純正採用でシェアを伸ばしました。FAGも同様にベアリングメーカーで発祥は1883年と古いものの、2001年にINAの子会社になりました。
LuKは1965年にシェフラー一族が自動車専業のサプライヤーとして新規に設立、クラッチの製造を行っています。INAのFAG買収に先立ち、1999年にINAと経営統合されています。
シェフラー近況
INAとLuKの統合、FAGの吸収合併などが完了した2003年がシェフラーグループの発足ですが、2014年には再編され、従来の会社組織であるシェフラーAGは有限会社化され、INAの流れを組む有限会社が新たにシェフラーAGとして改組されました。2008年にはコンチネンタルの株を取得して子会社化を目指したことでも知られています。
コンチネンタルの買収では一次的に経営が悪化しますが、その後は自動車部門が年平均成長率で9.2%という伸び方で急成長、売上高は2014年で89億ユーロに達しています。
現在のシェフラー内部は自動車部門と産業機械部門に分かれていますが、部品の性質上、ブランド名を耳にする機会はボッシュやコンチネンタルと比べると少なくなっています。
ThyssenKrupp AG(ティッセンクルップ)

- Tier1相当のサプライヤー
- 年商413億ユーロ
- 自動車用鉄鋼製造、造船、エスカレーター等の製造
- 主にドイツの各自動車メーカーに鉄鋼部品供給
- ドイツを主に南米にも製造拠点を設置
ティッセンクルップ沿革
ティッセンクルップは、エッセンに本拠地を置く鉄鋼・工業製品メーカーです。1999年にティッセンとクルップが合併することで発足しました。また、傘下にはビルシュタインを擁します。
ティッセン社は実業家のアウグスト・ティッセンにより1867年にデュースブルグで鉄鋼業をはじめたのがそのおこりです。第二次世界大戦後は消滅の危機を迎えますが、その後再興し、ドイツ1位の巨大企業に成長しました。
クルップ社はさらに古い歴史を持つ鉄鋼業で、18世紀にエッセンの発明家、フリードリヒ・クルップが研究のための水車小屋を建てたことに端を発します。1840年代からは兵器製造にも参入、第二次世界大戦後に一旦会社は解体されますが、その後再興しています。
ティッセンクルップ近況
1996年、業界3位のクルップは業界1位のティッセンに対して敵対的買収を仕掛けました。結局この買収劇は結局1999年にティッセンとクルップの合併で収束し、現在のティッセンクルップの会社形態となっています。
2000年代には南米に進出するなど世界展開を進めました。世界的な不況の影響で一時的に財政が悪化したものの、立て直しています。
またティッセンクルップは造船やエスカレーターの製造を行っているなど、ドイツの代表的な重工業・機械工業メーカーのひとつですが、売上の最大幅、23%を占めるのは後述のビルシュタインを含む自動車関連部品で、代表的なサプライヤーとして数えられます。
ThyssenKrupp Bilstein(ティッセンクルップ・ビルシュタイン)

- Tier1相当のサプライヤー
- サスペンション開発・製造
- 世界各国の自動車メーカーへの供給、アフターマーケット向け販売
ビルシュタイン沿革
一般にビルシュタインの名前で知られるティッセンクルップ・ビルシュタインは、自動車のサスペンションのうち、スプリングの振動を制御するショックアブソーバー(ダンパー)の製造を行っています。1873年に創業、1960年代からは競技用車にも積極的に採用、その好成績からビルシュタインの名声を轟かせ、ブランドとして定着しました。
ビルシュタイン近況
1991年からはクルップ傘下に入りクルップ・ビルシュタインとなり、親会社の合併に伴い、ティッセンクルップ・ビルシュタインとなっています。
ビルシュタインは現在も多くのメーカーで純正採用されており、特に高性能なスポーツグレードの製品は、ビルシュタインのイメージの黄色と青の配色が採用されています。またアフターパーツ販売も行っています。
ZF Friedrichshafen AG(ZFフリードリヒスハーフィン)

- Tier1相当のサプライヤー
- 年商291億ユーロ
- 自動車用変速機の開発と製造
- BMW、VWグループ、フィアットクライスラー等に部品供給(2016年現在)
ZF沿革
ZFフリードリヒスハーフィンは、歯車の製造に端を発するサプライヤーで、1915年にツェッペリン飛行船のための歯車メーカーとしてスタートしました。
1960年代には自社でトルクコンバーター式の自動変速機を開発し、自動変速機のライバルを駆逐、一時期はヨーロッパの自動変速機のほとんどを占めるほどになりました。
ZF近況
1990年代以降は日本のアイシンなどとシェアを競うようになり、また独ゲトラグや米ボルグワーナーの新型の自動変速機との競合にも晒されますが、ZFは多段化を進めることで存在感を発揮し、高級車・高価格車にも積極的に採用されています。

また1994年以降はアメリカや中国をはじめ、イランやアルジェリアなどにも進出、事業を拡大しています。さらにトランスミッションのみならず、自動車関連部品にも事業を拡大しました。事業拡大にあわせて、サスペンションのサプライヤーであるザックスを2001年に、電気スイッチのメーカーであるチェリーを2008年に買収しています。
2014年9月にはアメリカのTRWの買収で合意、2015年5月に買収を完了します。この買収によりZFの従業員規模は2013年末の約68,000人から約138,000人に、売上高は2013年の163億ユーロから291億ユーロへと一気に膨らみました。
このような取り組みは自動運転技術の普及を見据えたもので、同じ2015年6月には自動運転のためのソフトウェアを開発するHalla DAS Lab Europe GmbHを買収しており、2016年8月には、ライダー技術と周辺環境認識ソフト開発企業であるイベオ・オートモティブ・システムズに40%の出資をすると発表しています。
ZF Sachs(ZFザックス)

- Tier1相当のサプライヤー
- サスペンションの開発・製造
- 欧州の各自動車メーカーに部品供給
- ZFの一部門(以前は子会社)
ザックス沿革
1895年にシュヴァインフルトで創業したザックスは、元々は自転車の部品のサプライヤーでした。その後はバイクやエンジンなども手がけるようになり、自動車部品製造に注力したのは第二次世界大戦後です。
主な製品としてはビルシュタイン同様にサスペンションのショックがあり、大きなシェアを持ちました。また変速機の開発にも取り組みましたが、これは主流とはなりませんでした。
ザックス近況
1987年にはマンネスマングループに買収され、以降バイク事業や自転車事業を売却して事業整理、2001年には自動車サプライヤー部門がZFに買収されました。2004年には会社が精算され、ザックスはZF社内のサスペンション部門となりましたが、ブランドは存続しています。
Webasto SE(ベバスト)
- Tier1相当のサプライヤー
- 年商20億ユーロ
- サンルーフ、ヒーター等の開発と製造
- 世界中の自動車メーカーに供給、アフターマーケット向け販売
ベバスト沿革
1901年にエスリンゲンで創業された家電メーカーが発祥です。徐々に自動車部品の製造をはじめました。
ベバスト近況
1974年には北米に進出、その後もインドでの合弁会社設立や、東欧、中国への工場の開設を続け、世界規模のメーカーに成長しました。2014年に従業員数は10,000人を突破しています。

ベバストはルーフ事業、コンバーチブル事業、空調事業をそれぞれ独立した事業会社として運営していますが、売上の比率はルーフ事業が最大で68%を占め、空調が20%、コンバーチブルルーフが12%と続きます。いずれも欧州を主に、日本を含む世界中の自動車メーカーに供給されていますが、シェアの大きさに比べると知名度は低めです。
BBS

- Tier1相当のサプライヤー
- 年商約5000万ユーロ(BBSジャパン)
- 自動車用ホイールの開発、製造
- 世界各国の自動車メーカーに供給、アフターマーケット向け販売
- 日本資本のBBSジャパンと、オーストリア資本のBBS International GmbHが存在
BBS沿革
BBSは1970年にシルタッハにて、FRP製エアロパーツのサプライヤーとして発足しました。BBSという社名は創業者2名の姓と、シルタッハの頭文字を並べたものです。BBSのエアロパーツは競技用車に採用され、その縁から1972年には競技用のアルミホイールの製造を開始します。BBSのホイールは、品質の確かさと、細いY字状のスポークを採用した個性的なデザインから有名になり、急速に知名度を上げました。
ホイールメーカーとしての基礎を築いたBBSは、自社ブランドでのアフターマーケットのホイール販売やモータースポーツへのホイール供給と、自動車メーカーの新車装着やオプションで採用される自動車メーカーブランドのOEM用ホイール製造の2つを、事業の柱としました。いずれのケースでも、特に精度が求められる上級グレードの鍛造ホイールについては、日本のワシマイヤーと合弁で1983年に設立された日本BBSで行われ、F1にも採用されました。

BBS近況
2000年代半ばから、ドイツ国内のアルミニウム価格の上昇等の影響で業績が悪化しました。2007年に自主再建を断念、ベルギーの総合商社であるパンチ・インターナショナルの傘下に入りました。パンチ傘下でBBSは事業拡大を行い再興をはかりますが、2011年に破産してしまいました。破産後はBBSの親会社は新たにオーストリアの持株会社、チロル・エクイティに代わりました。これが現在もBBS International GmbHとして存続しています。
また破産の際、高性能ホイール部門については日本BBSを運営していたワシマイヤーが買収、BBSジャパンとして再出発したため、BBSはブランドがひとつ、資本はふたつ存在することになりました。ワシマイヤーはその後破産しますが、BBSは新たに前田工繊の子会社として、現在も鍛造の高品質なホイールの製造開発を行っています。
GETRAG(ゲトラグ)
- Tier1相当のサプライヤー
- 年商30億ユーロ
- 自動車用変速機の開発と製造
- フォードグループ、ボルボ、ルノー日産グループ、メルセデスベンツ等に供給
ゲトラグ沿革
ゲトラグは2輪車用のトランスミッションと、その関連部品のメーカーとして、ウンターグルッペンバッハで1935年に創業しました。特に高性能な自動車用のトランスミッションとアクスルで知られ、往年の代表的な顧客としてはBMWとフォードが有名ですが、遠く日本の日産のスポーツカーに採用された事例もあります。

ゲトラグ近況
2016年現在の主要な製品としては、次世代の自動変速機であるデュアルクラッチトランスミッションが挙げられ、古くからの供給先であるBMWやフォード以外に、三菱自動車やメルセデス・ベンツ、ルノー日産グループへも供給を行っています。
2000年からは北米のDANAと提携、またフォード、DANA、ボルボ、江鈴汽車などと合弁会社の設立も行ってきていました。ボッシュとの間でハイブリッドシステムを共同開発するなど、新世代のシステム開発にも取り組んでいます。2011年には古くから続けてきたアクスル事業をイギリスのGKN plcに売却するなど、事業の見直しを行っていました。
創業以来80年に渡って独立を保ってきていましたが、ゲトラグ本体は2016年1月にカナダに本拠点を置くメガサプライヤーの、マグナ・インターナショナルに買収されることになりました。売上高は2010年代に入り30億ユーロを突破、メガサプライヤーに比べると規模は小さいものの、その後もゆるやかに伸びています。
RECARO(レカロ)
- Tier1相当のサプライヤー
- 年商約3億ユーロ
- 自動車用を主とした座席の開発、製造
- 世界各国の自動車メーカーへの供給、アフターマーケット向け販売
レカロ沿革
レカロは1906年にシュトゥットガルトで、ロイター馬車製造として出発します。その後はポルシェの車体製造などを行う、コーチビルダーとして成長しつつ、自動車用座席の開発製造にも取り組みました。
1963年には車体製造部門をポルシェに売却、座席開発・製造事業に専念し、これを機に、ロイター馬車製造(Reutter Carrosserie-Werke)の頭文字に由来する、RECARO(レカロ)という ブランド名を名乗るようになりました。レカロは自動車メーカーに純正座席を製造、供給する一方で、自社ブランドであるレカロを表に出した製品展開も行い、知名度を向上させました。
レカロ近況
1969年以降は資本関係が頻繁に代わり、1983年以来は金属部品等の製造開発を行うカイパー社傘下で、カイパー・レカロとなりました。しかし2011年にカイパーがアメリカのジョンソン・コントロールズに買収されたため、以降はレカロも北米資本となっています。
ジョンソン・コントロールズ傘下でのレカロは、自動車用シート、商用車用シート、エンジニアリングの3部門を擁し、自動車に限らず飛行機や鉄道車両などへの座席の開発・供給を行っています。

一方で、実際の製造などは、供給先がある地域でライセンス契約を結んだ、Tier2、Tier3相当のサプライヤーに委託するケースも多くあります。そのためレカロはその知名度の高さに反して、レカロ本体の社員は1,000人ほどという規模の小ささも特筆されます。
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