病気のときでも仕事を休まなくなったドイツ人

病気を理由に仕事を休むよりも、無理をしてでも職場に行くドイツ人が増えている。仕事をサボる人もいるのは間違いない。しかし、多少具合が悪くても仕事には行く、という考え方が広まっているようだ。

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病気になったら仕事を休む?

YouGovが、仮病を使って仕事を休む頻度を調査した。仕事に行かなくて済むように過去12か月の間でどんな方法を使ったか、というアンケートが行われた。6%が「健康だが、病気だと嘘をついた」と答え、「病気の程度を大げさに伝えた」という人も6%いた。一方で58%の人が、「仕事をサボらなった」と回答している。このアンケート結果はドイツ人の国民性を表している。

仕事をサボったことを正直に認める人は少ない。しかし、様々な研究の結果、病気でも仕事に行くドイツ人の数が増えていると判明した。具合が悪くても休まずに、無理をして仕事をする。ヨーロッパ全体で見ても、この数字はほぼ同じだという。この状況について、健康保険組合DAKがアンケート調査を行った。これによると、現在30~40歳のいわゆる“人生のラッシュアワー”世代の人たちが、病気が完治していない状態でも働いているという。

変わりつつあるドイツ人の考え方

ここ数年で、このテーマへの注目度が高まっている。病気でも仕事に行くかどうかは、失業に対するする不安とも関係がある。会社の財政状況が悪化している場合や、職場の上司や同僚との関係に自信を持っていない新入社員は、無理をしてでも仕事に向かう傾向が強いようだ。
 
日本人は、多少具合が悪くても身体に鞭を打って仕事に行く。その最大の理由は、職場の上司や同僚に迷惑をかけたくないからではないだろうか。それに、「仕事は基本的に休まないもの」だという考え方が身に染みついている気がする。

ドイツで働く日本人からは、病気になるときっちり仕事を休むドイツ人が多いという話を聞いていた。しかし今回の調査で、この傾向が変わりつつあることが明らかになった。ただ、その理由は日本人とは少し違う。もちろん、仕事仲間への配慮もこの変化の理由の一つではあるだろう。しかし何より、仕事を休むことで信頼を失い、職を追われることに不安を感じているようだ。

病気でも働くのか、しっかり休息して万全の状態で仕事に臨むのか、どちらが正しい、間違っているとはいえない。周りを気にしてどうしても仕事を休めない、と無理をし続ければいずれそのツケがまわってくるだろう。反対に、軽い風邪で簡単に休んでしまう人ばかりでは、仕事も進まない。今回の調査結果を見るかぎり、ドイツ人はバランスのとれた考え方に近づいているらしい。

参考記事:
Arbeiten verbreiteter als Blaumachen

この記事へのコメント 2

  •  のプロフィール写真 okoni より:

    大事をとって休めば仕事が滞る、無理をして出社すれば周りに病気をうつすかもしれない、どっちもどっちだと思いますが、結局は自己管理が大切ということですね。何が何でも仕事に行くのは日本人の特徴だと思っていましたが、そうでもないのですね。

    1
  • かすたーど のプロフィール写真 かすたーど より:

    体調が悪い時に仕事をしても効率は悪くなるし、風邪などをうつしたりとあまりよくないと思います。子供が小さい方なんかは休まなきゃいけないことも度々出てくるでしょうから、1日ぐらい休んでもフォローし合える体制があるといいですね。

    0

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tomo のプロフィール写真
1992年高知県生まれ。愛知県立大学外国語学部を卒業し、専攻したドイツ語を生かしたいと思い到り、渡独。 現在ドイツのフランクフルトに在住、スポーツ関係のベンチャー企業でのインターンシップに参加している。翻訳者として一語一語丁寧に、ライターとして読者に新たな気づきを与えることを心がけ、執筆活動に取り組む。


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