ライプツィヒ ~偉大な音楽家や文豪ゆかりの文化都市~
古くからの商人の街、偉大な音楽家や文豪ゆかりの文化都市
ドイツ東部のザクセン州の西部に位置するライプツィヒは、人口は約52万人、州都ドレスデンとほぼ同じ規模の大都市です。現在は国際航空物流のヨーロッパ・ハブとして、世界最大の国際輸送物流会社DHLが拠点を構えるほか、ドイツを代表する自動車メーカー、BMWとポルシェの最先端製造拠点があります。
また、音楽の街ならではの世界最古の楽譜出版社であるブライトコプフ・ウント・ヘルテルやペータース、ドイツを代表するピアノメーカーのブリュートナーなどがこの街に本社をおきます。
印刷・出版の街としても名高く、日本の岩波文庫が手本としたレクラム出版はじめ、歴史ある中小規模の出版社が多数現存しており、毎年3月上旬には出版物の見本市も盛大に開かれています。
古くから商人の町として栄えた街
「リプツィ(菩提樹)」に由来するこの街の名前は、7世紀にこの地に村を造ったソルブ人によって名づけられました。10~11世紀には商人や手工業者たちがこの地に移り住んで町を作り、12世紀には商人の町として都市権と市場権、13世紀には自由通商権をも獲得します。現在ドイツ各地で開催されている「見本市」の基礎は、この街で作られました。
15世紀になると、ハイデルベルクに次いでドイツで2番目の大学が建てられ、学問の中心地としても発展していき、歴史上の様々な著名人をこの地に引き寄せることになります。17世紀には印刷や出版業も盛んになり、1650年には世界で始めての日刊紙が創刊されました。第二次世界大戦前までは、ドイツの約半数の出版物がこの街で印刷されていたといわれます。17~19世紀になると、バッハ、メンデルスゾーン、シューマン、ワーグナーといった音楽家、文豪ゲーテや哲学者ニーチェなどが活躍し、音楽と文化の都として発展していきました。
また、12世紀に街の中心部に建てられ、人々の心の拠り所となっていたニコライ教会では、東ドイツ時代末期の1989年、市民の平和の祈りの集会が自由を求める市民デモへと発展し、東ドイツ全土に反体制運動として広がりました。
これがドイツ現代史の最も重要な出来事、ベルリンの壁崩壊、東西ドイツ統一に至った平和革命のきっかけになりました。
3週間、ライプツィッヒに滞在した経験があります。
音楽好きには堪らない街です。
是非行ってみたいですね。