メルセデス・ベンツの歴史 – 最高の車を追及する思想とは?

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再編と将来の模索

「190」の発売は自動車のひとつの極致とも言うべき内容でしたが、それから程なく自動車の在り方に大きな影響を与える出来事が起こりました。東西ドイツの統一と冷戦終結です。経済の自由化が進む中で世界中で自動車の需要は多様になり、世界中で自動車会社の再編が始まりました。

その中で製品数を絞り込み、比較的高価で販売し、長く使ってもらうというメルセデス・ベンツの思想は、販売を伸ばす上では不利なものでした。更に世界情勢の変化は、自動車事業以外のダイムラー・ベンツの各事業の業績にとっても、少なからず悪い影響を与えたようです。

そこでダイムラー・ベンツは北米第3位の自動車メーカーであるクライスラーと1998年に合併、ダイムラークライスラー社として経営基盤を強化し、色々な自動車会社との資本提携も行いました。メルセデス・ベンツも多彩な需要に合わせた様々な車種を販売するように方針転換します。この中にはスウォッチとの合弁事業に端を発する超小型車のスマートや、かつて買収してブランド消滅していたマイバッハの名前の復活なども含まれました。

2代目スマート(2000年代)

結局クライスラーとの提携はあまり順調には進まず、更にこの時期のメルセデス・ベンツは品質や信頼性の低下が問題となり業績が悪化しシェアが下落、クライスラーとは2007年に提携を解消しましたが、2010年には新たにルノー・日産との提携を決定しました。2013年にはダイムラー・ベンツがエアバス関連株を手放して自動車事業に注力を決めています。

2015年現在、メルセデス・ベンツの車種数は非常に増加していますが、その製品群は、1980年代までとは全く思想の異なるものです。しかし安全性や経済性への配慮は続けられていて、自動車のあるべき姿を模索し続けているという点では、その姿勢は共通しているのかもしれません。

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メルセデス・ベンツ歴史年表

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この記事へのコメント 4

  • Zenn のプロフィール写真 Zenn より:

    メルセデス・ベンツの名前の由来が「ダイムラー社へ出資した実業家の娘の愛称、スペイン語で慈悲深いという意味」ということを知っただけでも何か得したような気分になる記事です。ちゃんとした歴史を知った上で現在の姿をみることは大事ですね。

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  • リリオ のプロフィール写真 リリオ より:

    『メルセデス』といえばオペラ“カルメン”にそんな名前のキャラクターがいたような(笑)

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  • 仮面サラリーマン のプロフィール写真 仮面サラリーマン より:

    自動車の歴史とも言える企業ですが、自動運転などでどう変わっていくのか興味があります。

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  • moleskine80 のプロフィール写真 moleskine80 より:

    Gクラスのデザインはかっこいいです。

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Kotaro Harakawa のプロフィール写真
writer, medical doctor, JAPAN MENSA member


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