好調な財政がもたらす、ドイツのODA関連ビジネスの可能性

日本はかつて、ODA拠出額では世界一を誇っていた。1990年代にはアメリカやフランス、そしてドイツなどを抑えて間違いなくODAのリーディングケースとなっていたし、90年代を通じて2000年までODA拠出額は世界一となっていた。

潮流が変わったのは2001年、アメリカの同時多発テロをきっかけに、テロの根底にあるのは途上国の貧困問題であるという見方が世界中で広がったことである。OECD(経済協力開発機構)各国は「テロ根絶」を旗印として積極的にODA拠出額を増加させることとなった。

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ドイツは日本をしのぐODA拠出大国

特に同時多発テロの標的となったアメリカは飛躍的にODA拠出額を伸ばし、フランス、そしてドイツもその流れに乗る形となった一方、日本は国内の財政状況の悪化の影響もあってか、2014年のODA拠出額は世界5位まで順位を下げている。

2014年 ODA拠出額トップ10世界経済のネタ帳

一方ドイツは2000年以降、世界の流れに沿うようにODA拠出額を順調に伸ばしてゆき、2009年には世界第3位の拠出額を誇っている。ドイツは2000年に国連で採択された、世界の貧困撲滅等を掲げたミレニアム開発目標(MDGs)を強く支持しており、近年も積極的な途上国への経済援助を行っている。

ODA拠出額の推移世界経済のネタ帳

では、今後ドイツはこのままODAの拠出額を維持、あるいは伸ばし続けていくのだろうか。その展望は、ドイツの昨今の財政状況から見えてくる。

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健全な財政を背景に今後も増加が見込まれるドイツのODA

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文蔵 一郎 のプロフィール写真
1989年北海道生まれ。北海学園大学法学部卒業後、官公庁に入庁し2年ほど実務を経験する。在職中に一念発起しフリーライターとして独立することを決意。退職後「元公務員ライター」として2016年から独立。大学時代から国際政治を専攻しており、幅広い見地と視野から国内外の政治経済の動向を見定められるよう奮闘している。


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