15年間で最高の出生数を記録したドイツ!先行きは明るい……?

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ドイツでは過去15年で最高の出生数を記録

ドイツの大手メディア、ディ・ヴェルト紙では、2015年の出生数が、過去15年間で最も高かったことを報じました。(参考:Die Welt

2015年、ドイツでは約73万8千人の赤ちゃんが生まれました。それは2001年以降、最高水準です。前年である2014年と比べると、2万3千人近く増加しています。約3,2%、出生数が増えた計算となります。

また、出生数の推移はこのようになっています。

ドイツの出生数の推移http://de.statista.com

2000年以降減少傾向にあった出生数ですが、また少しずつ増加しはじめています。
それに伴って、2014年までのデータですが、出生率も上がってきています。

ドイツの出生率の推移http://www.faz.net

このまま順調に出生率、出生数が増加していけば、少子高齢化している人口ピラミッドの様子も変わっていくでしょう。

ですがドイツは、EU参加国、ユーロ参加国のなかでも、平均年齢が1番高い国です。少子高齢化への対策は、まだまだ必要とされています。

記事中では、「出生数が増えた理由が、単に妊娠ができる年齢の女性が増えたからなのか、子どもを望む女性が増えたのかを考える必要がある」と述べられています。

後者であれば、これからも子どもが増えていく可能性が十分に考えられます。単に女性が多かったから多くの子どもが生まれた、という前者の理由でしたら、女性の数が少ない年は出生数も減ることになります。

ドイツの場合、ドイツ再統一へと進んだ91年から93年の間で、いちじるしい出生数の低下がみられます。わたしが91年生まれ、今年25歳になるので、その時期に生まれた子どもたちはそろそろ子どもを考える年齢になりました。

もし、「女性が多いから子どもが増えた」のであれば、わたしたち世代が、いわゆる出産適齢期の年齢に入りはじめ、出生数は再びぐっと下がるかもしれません。

出生数よりも死亡数が上回る状態が続く

さらに同記事では、出生数が死亡者数より上回っていたことも報じています。この傾向は2015年に限らず、少子高齢化が取りざたされるようになってから続いています。

ドイツでは、出生数の変動に比べ死亡数の増加率は大きく、年々増えています。2015年の死亡者数は、2014年から比べて6,5%増の92万5千人となりました。

出生数と死亡者数の推移は、このようになっています。

ドイツの出生数と死亡者数の推移http://de.statista.com

青が出生数で、黒が死亡者数です。死亡者数が全体的に増加傾向にあることと比べ、出生数は最近まで減少が続き、ここ数年でまた増えてきたようです。

あたりまえですが、死亡者数の方が多ければ人口が減っていきます。多くの先進国は、女性の社会進出と出生数の減少のあいだで板挟みとなり、大きな社会問題となっています。

ちなみに、2013年までのデータですが、日本はこのようになっています。

日本の出生数と死亡者数の推移http://www.stat.go.jp

ドイツよりも出生数と死亡数の推移がわかりやすいですね。出生数はどんどん減っており、死亡者数は確実に増えていっています。高齢化したことが理由でしょう。

平均年齢を見れば当然のことですが、これからさらに超高齢化社会が到来することを考えると、出生者数を増やすことは、多くの先進国の課題となります。

>>次ページ
人口減少に悩む先進国に移民は救世主となるのか?

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この記事へのコメント 12

  • あい。 のプロフィール写真 あい。 より:

    人口減少による年金制度の破綻は、心配でなりません。
    出生数を増やすことは、今や先進国にとっては必須の政策ですね。
    でも、世界規模で考えると。人類は増えすぎ、地球にとっても環境破壊は止まりません。
    人類にとって国にとって。上手に人口のバランスが、取れるようになると良いのですが。

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  • まいける のプロフィール写真 まいける より:

    世界全体で見れば、人口はどんどん増えていて、将来の食糧危機が懸念される事態です。一方で先進国では人口が減少していて、歯止めをかけたい。ならばやはり移民を受け入れることを真剣に考えるべきでしょう。移民が次の世代には国民になり、国の労働力になってくれるという長期的な視野に立つことが必要です。
    一方、懸念されるのは、新興国が豊かになれば、エネルギー消費が飛躍的に増加する事です。中国の一人あたりの電力消費量は日本の1/4、インドは1/16です。この人たちが日本人の半分でも電力を消費すると、一気にエネルギー需給は破綻してしまいます。

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  • Samurai Tiger のプロフィール写真 Samurai Tiger より:

    将来に不安を感じると子供が増えると聞いたことがある。昨年から急増したテロの影響もあってのことか。
    人口増加は望ましいことですが、生まれてくる子供を育てるための環境を整えることが急務。ドイツでもベビーシッターや家政婦があまり一般的ではないするので、そのあたりの仕事を移民の方にやってもらうことをもっと促進すればいいのでは。移民の仕事の受け皿にもなるし、受け入れもより進むのではないだろうか。

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  • Zenn のプロフィール写真 Zenn より:

    少子高齢化はドイツでも日本でも同じ問題なんですね。私は出生数が増えることは単純に喜ばしいことだと思います。理系なので(日本では高校生の頃に理系/文系に分けられる)労働力の減少は技術革新で乗り越えていくだろうと思います。近代の歴史がそうなってますから。

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  • 櫻井 順平 のプロフィール写真 櫻井 順平 より:

    あい。さんのコメントにもあるようですが、人口は増え続けるのもどうかと思います。
    生まれる人と亡くなる人が定常状態を保ったままでも機能する社会を実現する方が必要なのではないでしょうか。

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  • リリオ のプロフィール写真 リリオ より:

    少子高齢化は日本だけの話だと思っていましたがドイツでも問題なんですね…。皆さんのおっしゃる通り世界的な人口のバランスを考えると難しいところです。

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  • kisetu-ju のプロフィール写真 kisetu-ju より:

    日本同様、高齢化になっていることが良くわかります。結婚的適齢、出産適齢期にいる女性に3人以上の子供が持てるようになると若返りも少しずつ見えると思います。記事にあるように、適齢期と言われる女性の人数が増えたことが出生率に関係すると言われていますが、たしかにそれもあると思いいますが、高齢化しても子供を持ちたいという女性が増え、国としても若返りに力を入れてくれ支援があれば、大きく変わらないとしても増加していくことだと思います。

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  • 仮面サラリーマン のプロフィール写真 仮面サラリーマン より:

    フランスに次いでドイツも少子化対策が上手く行っているようですね。日本もそうなればいいのですが。

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  • sundome のプロフィール写真 sundome より:

    人口の問題では移民を受け入れることは肯定的になりやすが、政治的な面で考えると、移民は問題が多いから一概に良いとは言えないなぁ。

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  • 創聖 中川 のプロフィール写真 創聖 より:

    ドイツが高齢化が進んでいることは知っていたので、出生率が増えたことにドイツとしては喜ばしいことであろう。しかしeuで一番平均年齢が高いため対策は必要であろう。移民を積極的に入れたら人口は増えるが文化の違いや宗教の違いで色々な問題が生じてくる。慎重に物事を決めなければいけないし難しい問題であろう。

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  • きたば のプロフィール写真 きたば より:

    日本もドイツと同じで出生率は上がっているけど、
    しかし、日本は出生適齢期の女性の数自体が減少しているから出生数は増えていない。
    今後も出生数を増加させることは難しいと思う。

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  • ルーナ のプロフィール写真 ルーナ より:

    ウチは4人姉妹がそれぞれ2人ずつ子ども産んでいるから、かなり少子化対策に貢献してるかな!

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雨宮 紫苑 のプロフィール写真
ドイツでジャーナリズムを学んでいます。ライターとして生計を立てるべく、目下奮闘中。ドイツ発のニュースや海外生活情報などをお届けしています。


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