ドイツでの難民受け入れは限界に。バイエルン州が規制を要求

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難民の波に飲まれたバイエルン

バイエルン州首相は新年に入り、年20万人を上限として難民の受け入れを規制することを国に求めた。12月、バイエルンには平均して1日4000人の難民が押し寄せており、このままでいくと今年は、2015年よりも多くなるだろう。それは避けたい考えだ。州首相は「2016年の目標は移民の規制だ。だが今の状況はそれとはかけ離れている」と述べた。

州首相とメルケル首相は11月、規制のための13方針を打ち出し合意したが、これはバイエルンの満足いくものではなかった。

破綻し始める難民政策。2016年はどうなる?

ドイツは難民を寛容に受け入れ続けていたが、それも限界が見えている。特に南に位置するバイエルンは、東欧やイタリアを経てドイツを目指す難民の玄関口になっている。9月に多くの難民が押し寄せパニックになったのは記憶に新しい。更に隣国フランスがテロの標的となり、ドイツも難民受け入れの方針の転換を迫られている。

国としてはEUの実質的な盟主としての余裕を見せ他国の負担を減らしたいところだが、実際手続きするのは州政府となる。そのしわ寄せが、バイエルン州首相のこの発言に繋がった。

国を守ればEUが立ち行かない。ドイツの葛藤

ドイツ政府がこのままひたすら難民を受け入れ続けることは、数の多さや州政府の要望を見ても難しいだろう。だがもし最大受け入れ国のドイツが規制を始めたら、他国はどうなるのだろうか。ドイツに倣って規制を厳しくするだろう。そうすればEU全体が「対難民」という構図になってしまう。人権に対し過敏に反応するヨーロッパがそうなってしまえば、国際的に批判されるのは明らかだ。

ドイツが国を守るために保守に走れば、EUの難民受け入れは一気に規制される。となれば次に難民受け入れが迫られるのはアジアではないだろうか。だが地理的、文化的、経済的に、アジア諸国がすんなりと受け入れることはないだろう。となればやはり矢面に立つのはドイツということになる。

ドイツはEU諸国、州政府と連携し、難民受け入れの体制がうまく機能するように努めなくてはならない。そして規制するにしても諸国が納得する数を受け入れる必要がある。

参考記事: Seehofer will Asyl auf 200.000 Flüchtlinge pro Jahr begrenzen

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雨宮 紫苑 のプロフィール写真
ドイツでジャーナリズムを学んでいます。ライターとして生計を立てるべく、目下奮闘中。ドイツ発のニュースや海外生活情報などをお届けしています。


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