失業率は、難民を含めるべきか

ドイツはヨーロッパ諸国の中でも最低レベルの失業率を保っている、「経済大国」だ。それゆえ多くの難民が豊かな暮らしを求め、ドイツへと向かった。第二次世界大戦の反省を踏まえて、ドイツは寛容に難民を迎え入れた。だがそれは、彼らの人生を保障するものではない。

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仕事を見つけられない難民たち

衣食住をすべての難民に保障するのですら難航しているが、それが「雇用」となればなおさらである。彼らの最低限の生活を保障するのは国の役割だが、雇用となれば利益を上げたい企業との兼ね合いになる。言葉の問題もあり、難民としてドイツに渡った彼らが満足のいく仕事を見つけるのは困難だ。結果として2016年には、13万人もの失業中の難民がいることが予想される。

うなぎのぼりの失業率……

そんな中持ち上がったのは、失業率の統計の問題だ。年末に向け、難民の失業率は別に計上できるシステムを整えたいというのが労働局(Bundesagentur für Arbeit)の意向だ。遅くとも次の上半期の失業率の統計は、難民を含めたものと含めていないものを分けられるようにすることを目標としている。そうしなければドイツの失業率は不自然に上昇してしまうことになる。

難民の受け入れをしている他の国が難民を含めない失業率を公にすれば、ドイツだけが際立って失業率が高い、という事実と異なる結果が出るかもしれない。

難民は、ドイツ社会に適応できるのか

ここで問題なのは、難民は仕事がないことが普通だとされている状況だ。

難民として受け入れられた以上、ドイツは彼らをドイツの市民として扱うべきではないのだろうか。そうでなければ、自国から逃げてきた彼らに未来を与えることが出来ない。

だがドイツ人の大半は、難民に税金を投資することを快く思っていない。ドイツ社会に馴染まずに自分たちのコミュニティを保ち、ドイツ語を学ばない者も多いからだ。そしてそのままでいれば、お互いの溝が深まるばかりである。

専門知識がなく、十分な教育を受けていない可能性が高い上にドイツ語が話せない……。確かに雇用先の確保は難しいだろう。だが一度受け入れると決めたのであれば、ドイツは彼らに安定した生活を手に入れるための可能性を提示できるように努力すべきである。

参考記事: Arbeitslosenquote ohne Flüchtlinge

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雨宮 紫苑 のプロフィール写真
ドイツでジャーナリズムを学んでいます。ライターとして生計を立てるべく、目下奮闘中。ドイツ発のニュースや海外生活情報などをお届けしています。


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