ばらまき注意!ドイツで義理チョコを贈ってはいけない5つの理由
日本では、女性から好きな男性へチョコレートを贈るバレンタイン・デー。今や意中の相手だけでなく、義理チョコや友チョコ、逆チョコなどさまざまなバリエーションがありますね。
ドイツに住む女性なら、この日に友人や日頃お世話になっている人、言語学習のパートナーに義理チョコを渡そうと考える人もいるかもしれません。しかし、この日本式バレンタインをドイツでやろうとするなら少し注意が必要です。
そもそもバレンタイン・デーって?
バレンタイン・デーは、英語で「Saint Valentine’s Day」。「聖バレンタインの日」と名付けられています。このバレンタインは、ローマ時代の聖人の名前です。
今では信じがたいことではありますが、西暦3世紀のローマでは、若者が戦争に出たがらなくなることを理由に、結婚を禁止するという法律が存在しました。そんな中、結婚できない恋人たちを不憫に思い、内緒で結婚式を執り行っていたのが、キリスト教司祭のバレンティヌス(英名:バレンタイン)です。これを知った時のローマ皇帝は、バレンティヌスに改宗を命じましたが、バレンティヌスがそれを拒否したため、バレンティヌスは投獄、269年2月14日に処刑してしまいました。
バレンタイン・デートはつまり、このバレンティヌスの命日だったのです。バレンタイン・デーは、このバレンティヌスの命日がローマの豊穣祭・ルペルクスと結びついて、恋人たちの記念日として定着していったものです。
1.ドイツのバレンタイン・デー(Valentinstag)は始まったばかり
日本がバレンタイン・デーを祝い出したのは約60年前。今ではチョコレートを贈る日として一般的になりました。
一方、ドイツでバレンタインを祝い始めたのは最近で、約30年前。デパートやスーパーでも多少の宣伝等は目にするものの、日本ほど商業戦略として打ち出しているところはありません。
まだまだお祝いの日として歴史は浅く、ドイツ人たちにとってもその重要度は温度差があります。特に、ドイツ人の男性にとっては定着しているわけでもなく、ドイツ人女性の方が重要視している人が多いようです。なので、突然「Happy Valentine’s Day!」なんて言うと困惑させてしまうかもしれません。
2.バレンタインは恋人だけのもの
最も注意してほしいことは、義理チョコによっていらぬ誤解を与えることです。ドイツ人にとってはバレンタインとは恋人だけのものという意識が強く、日本人の繰り出す義理チョコを愛の贈り物と勘違いするということも十分あり得ます。
特に欧米では「付き合って下さい」というような明確な告白をせずに恋人となることも多いので、義理チョコによって友人関係が変わってしまうことも。きちんと日本の義理チョコ文化を説明してから渡すのが良いでしょう。説明なく突然チョコレートを贈ったら、本人の知らないうちにその人があなたの恋人になっているかもしれません。
3.なぜチョコなの?という人が多い
日本のバレンタインチョコレートはチョコレート会社の商戦によるものが強いため、欧米ではそこまで一般的とはいえません。ドイツでも甘いものを贈ることは多いようですが、必ずしもそれがチョコレートでなくてはいけないということはありません。
一般的に贈られるものは、メッセージカードや花、お菓子。日本ではホワイト・デーでよく目にするキャンディなどチョコレート以外のお菓子を贈ることも多いようです。「なぜチョコレートなんだ?」という質問に答えられるようにしておくと良いかもしれませんね。
4.女性からの贈り物に困惑されることも
欧米のバレンタイン・デーでは基本的に男性から贈り物をするとされています。もちろん女性から恋人に贈ることもありますが、日本人の感覚とは異なるので覚えておきましょう。
悲しいことに、ドイツ人にとって、恋人でもない女性から突然バレンタイン・デーに贈り物をされるのは困惑以外のなにものでもありません。
5.ホワイト・デー などない
バレンタイン・デーの1ヶ月後に男性からお返しをするホワイト・デー。女性にとって少し嬉しいイベントですね。
しかし、このホワイト・デーは、アジアの一部の地域に日本から伝わってはいるものの、世界的に見るとまだまだ浸透していません。欧州ではホワイト・デーの存在すら知らない人も多いです。お返し目的で義理チョコを配るわけではないでしょうが、期待は禁物です。
いかがでしたか?バレンタインの形は世界各国さまざま。
例えば、中国語圏の一部の人たちにとっては、「バレンタイン・デー=恋人たちの記念日」という考え方で、2月14日、3月14日、7月7日と年3回バレンタインと言う人もいます。
違う形で文化が伝わった典型の日本型バレンタイン・デー。
その国の文化に合わせた祝い方を知り、違いを楽しみながら素敵な時間を過ごしたいものですね。
外国でも日本でもお世話になった人に感謝の気持ちを伝えたい気持ちは同じもの。この機会に周りのドイツ人に義理チョコの文化を知ってもらうのも良いかもしれませんね。
Frohelichen Valentinstag!
Alles gute zum Valentinstag! とかもよく言いますね。バレンタインに男性から贈り物もらってもホワイトデーないから返さなくていいっていうのは、欧米女性羨ましい!
日本はイベント好きだということが良くわかりますね。分かっていながら、踊らされているのですから仕方ありません。
どちらかというと、自分がドイツで出会った人達(ドイツ人に限らず)は「バレンタインは愛する人へ、その愛を伝えるもの。」という感じです。大抵は男性が女性に花を送ったり、食事に出かけたり、チョコという概念は無いですね。ホワイトデーにお返し?!そんな見返り求めてプレゼントなんてしませんよ。なんて紳士!!!?
ドイツにかぎらず欧米ではバレンタインデーは男性が女性に愛を伝えるという習慣だし、チョコレートを贈るという習慣もありません。クリスマスだって日本のようにどんちゃん騒ぎはしないし、日本のイベントの多くはどこかの業界がひねり出したものがほとんどですね。