ドイツメディアが報じる「食べれる文化遺産」和食の魅力
世界が注目する「食べれる文化遺産」の和食
一時、海外での和食ブームが取りざたされていましたね。健康にいい、栄養バランスが取れている、美しい、などなど、和食文化が海外に広まったことを、メディアはこぞって報じました。そして2013年、和食は世界無形文化遺産の仲間入りを果たしました。
無形文化遺産というのは、人々の生活や文化に根差した、これからも受け継がれるべき無形のモノのことです。口承の劇や民族の音楽、文化に根差した祭りなどがこれにあたります。
日本だと、能楽や歌舞伎、和紙などが登録されています。たしかに、ほかの国とはまたちがった日本独特の無形のモノですね。
ドイツの有力メディア、ディ・ヴェルト紙では、「Washoku」という言葉を使い、「食べられる文化遺産」として、日本の食文化を紹介しています。
美食の街、東京?
「美食」と言われたら、どんな様子を思い浮かべるでしょうか。わたしはナフキンを首に巻いたちょっと小太りな金髪紳士が、おフランス料理を食べているところを想像します。
日本の料理はたしかに繊細ですが、特に「美食文化」というわけでもない、と思っていました。和食の人気はわかりますが、日本人がグルメかと言われれば、「そうかな?」くらいなものです。
ですが記事中では、東京は美食の街のように謳われています。
日本の首都には、約16万ものレストランがある。東京には、ミシェランガイドで3つ星を獲得したレストランが13もあり、美食家の街といえる。小さな寿司屋でも、そのこだわりを見ることができる。日本の自然と調和する考えは、食を通して感じることができる。
なるほど。深く意識したことはありませんでしたが、東京って美食の街なんですね。
和食はドイツでこう紹介された!
同記事では、和食についての解説も行っています。日本人にとっては、海外が和食をどのように報道しているのか、気になりますよね。興味深かったので、一部抜粋します。
ダシを使えばオールOK!
この見出しはちょっとアホっぽいなぁ、と思ったのですが、実際そう書かれているのでそのままにしておきます。最近ではいろいろな調味料を使うようになったものの、和食にダシが欠かせないのは事実ですからね。
ダシはブイヨンと説明されています。わたしとしてはダシはダシ、というイメージなんですが、たしかにそういわれれば似たような調味料ですね。
「和食は、ダシがあればすべて解決」と書かれていますが、たしかに和食の魅力は、ダシによる素朴な味わいが大きいでしょう。
和食はダシが基になる
「Umamiは甘くも苦くもなく、しょっぱいわけでもない。コクがある、といえるだろう」との評価です。Umamiというのはダシから出た成分のことでしょう。たしかにどういう味かを言葉で表現するのはむずかしいですね。
さらに、ダシは和食のエッセンスとも書かれています。わたしとしては、和食と言ったら醤油、醤油といったら和食、というイメージだったのですが、この記事ではダシが和食の基礎であるように書かれています。
実際家庭料理で考えれば、ダシを使うより醤油を使う方が多いように思えますが……。
和食のハーモニー
記事中では、和食は味やエネルギーの補給よりも、調味料の調和や色味が大切にされている、と書かれています。
わたしはあまりドイツの料理を作らないのですが、ドイツでの味付けといったら塩コショウがメインで、ブイヨンや香草をプラスすることが多い印象です。
それに比べれば、たしかに和食を作るとき、たくさんの調味料を使いますね。食は目から、と言いますし、和食には食器や盛り付け、飾りなどにも凝っています。繊細で丁寧なところが日本らしいとも言えます。
最高の魚がそろう国
「日本で食べるということは、哲学的行為であり、ドラマであり、美術展である」そうです。なんかすごい言い回しですね……。
そこから築地の市場についての解説です。観光地として注目も浴びている場所で、「世界で最高の魚がある」「世界中で一番高値がつく」そうです。
ドイツにも魚屋はあります。ですが日本のように新鮮で活きがいい魚はなかなか見つかりません。江戸時代までは食肉文化がなかったようなので、日本の食事に魚を欠かすことはできません。日本で食される魚は、たしかに質が高いでしょう。
そして簡単でもある
さらにお好み焼きも紹介されています。「日本のピザ」だそうです。パンじゃないんですが、まぁわかりやすい表現ということで。
「お好み=お好きなように、焼き=焼く、もしくはグリルする」と付け加えられています。あたりまえのように「お好み焼き」と言っていましたが、たしかに「お好み」は「お好きなように」、という意味ですね。
お好み焼きのように、店が食材だけ提供し、客が調理するのが興味深いようです。そう言われてみれば、レストランなのに客が料理するのがあたりまえのお好み焼き屋ってふしぎですね。
和食はたしかに、特別だ
食文化というのは、国の風土や文化を色濃くうつしています。日本で言えば、自然の調和や四季の彩りといったところでしょう。
わたしたちにとって食に季節を取り入れるのは当たり前ですが、四季を楽しむ風流な気持ちは、日本の気候が培った文化といえます。
長く鎖国していた歴史を持つ島国。閉ざされた空間で発展を遂げたため、食文化はより「その国らしさ」を反映しているのでしょう。ヨーロッパだと、その国の料理はもちろんありますが、日本ほど地域ごとに明確な特色があるのもめずらしいですね。
昔は地方ごとの方言が強すぎて意思疎通に支障をきたしたこともあったようなので、それも当然かもしれません。
文化でいえば、「いただきます」という考え方が特徴ですね。人間も自然の一部であり、食物に感謝する、という考えは独特です。
長い間、日本という閉ざされた国で独特の発展を遂げた和食は、世界からも大いに興味深い文化のようです。
和食はいつまで守られるのか
多くの日本人は、和食を好んで食べるでしょう。ですが、西洋化の道を歩み続けた結果、食事もずいぶん西洋風になりました。
温泉に行けば畳の上で足を投げ出してくつろぎ、浴衣で寝て、色とりどりの季節を感じる和食を楽しむわけですが、日常生活ではその機会もずいぶん減ってしまいました。若い世代は、どれだけの割合で魚を3枚におろせるのでしょう。わたしはムリです。
山菜だって、そこらへんのタケノコを収穫したとしても、どう調理していいかわかりません。祖母の実家では座卓で食事するのですが、正直疲れます。体が西洋風に慣れてしまっているんですね。
世界から注目され、広まっていく和食。ですが肝心の日本では、少しずつ本来の姿を失っているように思えます。
世界が文化遺産として認めた和食の未来は、明るいのでしょうか。それは、日本がふたたび自国の食文化に目を向けるかどうかにかかっています。
参考:Die Welt
いい記事ですね。元ネタもよさそうですね。ドイツ語は途中でリタイヤしちゃったのでわかりませんが雰囲気は伝わります。
ヨーロッパ、ドイツからみたら日本は極東(Fernost)でしょうから、和食が文化遺産というのもアリだと思いますね。
確かに、ドイツ人から見ると「いただきます」と食べる人が言って始める食事、ハシ、ダシ、多彩な魚料理などは異文化情緒溢れる食文化でしょうね。私はドイツの南に住んでいたので、新鮮な魚なんてほとんど食べれませんでした!ダシをドイツ語でなんていうのかもすごく困った覚えが笑
和食は日本が誇る世界最高の食文化だと思っています。
日本ほど、食のレベルが高くて、かつリーズナブルに食べれる場所はありません。
今後は、日本の食文化が世界でもっと浸透していけばうれしいですね!
正直なところ、ドイツ人に和食を理解させるのは難しいでしょう。「フランス料理はソースが全て」といういかにもフランス料理を語っている言葉と同じですね。フランスの少し田舎のそれも街道から外れたホテルに泊まったときにそこのレストランで食べたフランス料理こそがフランス料理だったように思います。確かにソースはすばらしかったのですが、肉の調理の仕方、野菜の調理の仕方など全てが調和してでた味です。和食だった同じだと思います。
そして日本は、新鮮な卵で、卵かけご飯が食べれる国であることも忘れないでほしい!
いい記事ですね。国外で和食が流行るとウキウキしますよね。
時代は派手さから、シンプルに、そして質の良いものを求められているのかも知れません。
それは、まさに日本文化、すなわち和食にぴったりだと思います。
いつも当たり前に摂っている和食も外国の方から見ると美食に見える…。
“美食”を毎日食す事が出来るのは幸せな事ですね。
ダシ一つとっても、日本にはたくさんの種類がありますよね。
食材との組み合わせによっても、使い分けをします。
身体にも良く、日本人の口に合うもの。それが海外の方にも認められているのは嬉しいです。
他国の料理も良いけれど、自国のものが一番と言える食文化を、これから作っていければ良いと思います。
こういうふうに日本の食文化が取り上げられると嬉しいです。ふだんあまり和食を食べないのですが、身体の調子が悪い時、病気の時など弱っているときは、やっぱり和食じゃないとダメだなと思います。
ミシュランに登録されたお店は確かに味の保証はされていますが、日本人の私達でもなんとなく敷居が高く行き辛いイメージがあります。外国人観光客が気負いせず、ふらっと立ち寄れるような和食のお店がたくさんあると、より身近に和食を感じてもらえるのでは、と思いました。
和食に関心を持ってどんどん交流出来るといいんですね。
このままじゃドイツ料理は廃れてしまいそうです。
もっと日本料理が世界に広まるといいなー!日本ほどご飯が美味しい国はない!
これは嬉しいですね!報じられ方に気になるところもありましたが、和食の情報がドイツにも広まったというのは良い事ですね。
食文化にはその国独特の哲学や考え方があるのと思います。和食が世界遺産に登録され、このように報じられたことで、日本の古き良き考えもさらに広まる事を期待します!
今では日本の食文化が世界にまたたくままに広まっているし、外国人の料理人が作る品物については
私もぜひ現地に行って自分の目で確かめていきたいです!
ドイツにいた時、お米が無性に食べたくなって、なんちゃって日本料理より中華料理へ行ってました。
ボリュームもあって、美味しかったなぁ。
和食は毎日食べても飽きないというのが素晴らしいと思います。日本人だからそう感じるのでしょうか?何れにせよ和食の良さを多くの人に知ってもらえるといいですね。
調味料はドイツの方が格段に多い気がしますが。。。日本の調味料といえば、「さしすせそ」それに対し、パートナーが持つ調味料は10を確実に超えてきて。。。そして言われるのが、日本料理は「醤油味」確かに、自分が作る料理ほぼ全部醤油味。。。
ダシが決め手なのは確かにそう。 ちゃんとした日本料理を食べさせる事が出来るのか。。。そうすれば日本料理=醤油味を払拭できるか??!