ウクライナ新大統領が就任、議会解散・前倒し選挙の実施を表明

ウクライナで20日、ヴォロディミル・ゼレンスキー氏が新大統領に就任し、議会解
散と前倒し選挙の実施を表明した。議会における自らの政治的基盤を早急に確保す
る狙い。ただ、政府は前倒し選挙を阻止する策をとっており、新大統領による議会
解散の実現は難しそうだ。
ウクライナでは任期満了に伴う議会選挙が10月27日に予定される。大統領には解散
権があるが、基本的に任期最後の半年間は憲法で解散が禁じられている(現議会の
場合、今月27日まで解散が可能)。
ポロシェンコ前大統領の「ペトロ・ポロシェンコ・ブロック」、「人民党」および
「全ウクライナ連合・祖国」からなる連立与党は、前倒し選挙を避ける目的ですで
に17日に連立解消を宣言した。通常であれば議会会派が組閣に向けて最長30日間、
交渉を行い、この期間に大統領が議会を解散することはできない。
ただ、「解消宣言よりも前から、事実上、連立が解消されていた場合には現時点で
の解散は合法」と解釈することも可能で、ゼレンスキー大統領はこれに立脚し、7
月末の前倒し選挙を狙っているもようだ。
議会解散の可否は最終的に憲法裁判所の判決で決着するとみられる。ただ、ゼレン
スキー大統領支持派とされるシェフチュク憲法裁長官が14日、突然解任され、後任
に汚職容疑で訴追を受けるシャプタラ氏が選ばれるなど、憲法裁でも政府の防衛策
が進んでいるもようで、前倒し選挙の実現は難しい状況だ。
ウクライナ議会は定員423。ロシア及び親ロシア武装勢力が実効支配するクリミア
半島・ドンバス地方の一部で選挙が実施できなかったことによる欠員を除くと、
396人の議員がいる。このうち、ペトロ・ポロシェンコ・ブロックが135議席で第1
党、連立を組んでいた人民党が81議席で第2党となっている。当初は両党など全5会
派による連立内閣が樹立したが、2016年に2党が連立から離脱した。ゼレンスキー
大統領は、このため、「すでに3年前に連立が解消されており、30日間の交渉期間
も過ぎている」とし、解散できると説明している。
一方、議会に支持勢力を持たないゼレンスキー新大統領は新党「国民のしもべ」を
率いて議会選挙に臨む計画。同党の支持率は現在40%と高く、その勢いで多くの議
席を確保したい意向だ。

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