ドイツ銀が顧客データをロンドンから独に移管

独銀最大手のドイツ銀行は21日、法人・投資銀行部門(CIB)の顧客データをロンドンから本社所在地フランクフルトのシステムへと移管する作業を開始したと発表した。英国が欧州連合(EU)から離脱すると、EU業務を英国から展開することができなくなるため、そうした支障を避けるために離脱前にデータ移管を完了する考えだ。約2万社が対象となる。

EUには金融機関が域内に拠点を構えていれば全加盟国で事業を展開できる「パスポート」制度がある。銀行や証券会社の多くはこれを活用して英国の拠点からEU事業を展開してきたが、同国がEUから離脱するとそれができなくなる恐れが高いことから、ロンドンなどで行ってきた業務一部をEU域内に移管する方向で準備を進めている。

これまではフランクフルトやパリ、ダブリンなどに転勤となるロンドン勤務の行員の数が注目されていたが、当事者である金融機関にとっては顧客データの管理地変更など業務移管に伴う手続きが大きな課題だ。ドイツ銀は今後、データ移管の対象となる顧客と協議するとともに、必要に応じて取引内容などの変更も行っていく。フランクフルトでは顧客データの移管に先立って、およそ100種類の取引システムをインストールするなどの準備を昨年から進めてきた。

英国は2019年3月末にEUを離脱する予定で、残された時間は14カ月を切っている。ドイツ銀はデータ移管を早期に始めることで同作業を英離脱前に確実に完了させる考えだ。英国の離脱後に移行期間が設定される場合は、それに合わせてデータ移管計画を修正する可能性もあるとしている。

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