モンサント買収でバイエルに新たな火の粉、批判者のリスト作成が判明

米農業化学大手モンサントが同社に批判的なジャーナリストなどのリストを作成していた問題で、同社を買収したライフサイエンス大手の独バイエルは12日、その事実を認めて謝罪するとともに、外部の法律事務所に調査を依頼することを明らかにした。バイエルはモンサントを買収したことですでに巨額の損賠訴訟に直面。今回の問題が発覚したことで新たなリスクを抱え込むことになった。

モンサントは2016年、同社の殺虫剤「グリフォサート」に批判的なフランスの科学者やジャーナリスト、政治家のリスト作成を外部のサービス事業者に委託した。リストの対象は約200人に上り、当時のエコロジー・持続可能開発・エネルギー相であるマリー・セゴレーヌ・ロワイヤル氏も含まれている。

この事実は現地メディアの報道で発覚した。日刊紙『ルモンド』と同紙の記者が告訴したことから、パリ検察当局は予備的な捜査を開始している。

バイエルはこれを受けて声明を発表し、外部の法律事務所に調査を委託する意向を表明した。法律事務所は事実関係の把握し、モンサントのリスト作成が倫理に反していなかったか、および法令に抵触していなかったかを吟味。リストの対象となった人物に対してはどのような情報が集められていたかを通知する。バイエルは検察の捜査に全面協力することを明らかにした。

同社は声明のなかで「倫理に反するいかなる行為も許容しない」と強調。モンサントが行っていたリスト作成行為が疑念と批判を引き起こしたことは理解できるとして、許しを求めた。

モンサントの殺虫剤グリフォサートは発がん性の疑いが持たれており、同薬の使用でがんを発症したと主張する患者が米国で損害賠償訴訟を多数、起こしている。3月には同薬とがん発症の因果関係を認める評決が下された。モンサントを買収したバイエルの経営陣に対しては株主から批判が出ている。

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