独2大デパート合併へ、親会社シグナとHBCが合意

オーストリアの投資会社シグナとカナダの小売大手ハドソンズ・ベイ・カンパニー(HBC)は11日、両社の独デパート子会社などを合併することで合意したと発表した。デパート業界はネット通販の拡大に押され厳しい状況に置かれていることから、事業の統合により規模の効果などを引き出し、競争力を高めていく考えだ。今回の取引により、ドイツの2大デパートが合併することになる。

シグナは独デパートのカールシュタット、HBCは同ギャラリア・カウフホーフをそれぞれ傘下に持つ。今後は両デパートを新設する合弁会社へと統合する。新会社の出資比率はシグナが50.01%、HBCが49.99%で、社長にはカールシュタットのシュテファン・ファンダール最高経営責任者(CEO)が就任する。取引の成立には独禁当局の承認が必要。

HBCは2015年、カウフホーフを買収して欧州市場に進出した。だが、欧州事業は振るわず、赤字を計上。株主からは同事業の売却を求める声が出ていた。新会社には欧州の全小売事業を持ち寄ることで合意しており、新会社はカウフホーフのほか、ベルギーの百貨店ガラリア・イノ、HBCの蘭店舗、都市型アウトレット「サックス・オフ・5TH」も傘下に収めることになる。

シグナは14年、経営不振のカールシュタットを買収した。昨年は黒字転換に成功したものの、売り上げは減少している。新会社にはカールシュタットのほか、スポーツ用品販売店カールシュタット・スポーツを持ち寄る。

シグナとHBCは欧州の食品小売、飲食事業も統合する計画で、新会社は拠点数が243カ所、従業員数が3万2,000人に達する見通しだ。両社の各子会社が展開する電子商取引用のプラットホームは一元化し、ネット上でのプレゼンスを強化する。両社はこのほか、HBCが欧州に持つ不動産の50%をシグナが譲り受けることでも合意した。

新会社は管理部門の整理統合や調達・物流費用の圧縮を通してコストの削減に取り組む。店舗の統廃合と人員削減を実施するかは明らかにしていない。ドイツの多くの都市ではカールシュタットとカウフホーフの店舗が近接しているうえ、両デパートはともに本社を持つことから、店舗配置の見直しや従業員の整理は避けられないとみられる。

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